入居一時金で気をつけたい初期償却のこと

初期償却とは

有料老人ホームに入ることが決まると、まず支払うのが「入居一時金」です。
この「入居一時金」の中に設定されているのが、「初期償却」というもの。
実は、この「初期償却」がある為に、老人ホーム選びは時間をかけて行わなければならない、と言われているのです。
初期償却は、年ごと、あるいは月ごとに、一定期間をおいて消費されていくお金のことを言います。
この償却割合は施設によって異なり、数年で消費してしまうこともあれば、数十年に渡って少しずつ消費していくものもあります。また、月ごとに消費する施設・年毎に消費する施設もあり、償却の仕方は施設によって大きく鎖がある、ということが現実の様です。

償却率を見て選ぶ必要があります

入居一時金を支払ったとして、「どの程度の期間をかけて償却していくのか」という問題がありますよね。
実は、この「償却期間」はそのホームによって異なります。
同じ金額の入居一時金だったとしても、どの程度の期間で償却されるかは施設次第ということです。
この様なことがありますので、施設を選ぶ時は「入居一時金の額」だけで決めるのではなく、「どのくらいで一時金を償却するか」を調べなくてはなりません。
特に、「一時金を少しでも安くすませたい」という場合は、償却率の計算をしっかりと行い、比較しましょう。

初期償却とホーム選びの関係

いくら吟味して老人ホームを選んだとしても、実際に入居してみたら「他にうつりたい」と感じることも増えてくるでしょう。しかし、だからといって退去を申し込んだとしても、この初期償却の割合が大きい為に、簡単に退去することが難しいという問題点があります。初期償却は、大体15パーセントから20パーセントほど。それが入居したと同時に引かれますので、退去しても戻らないのです。この額が引かれるということは結構なマイナスになってしまう為、「老人ホームを変えたいけれど、踏み切ることができない」という問題が発生するのです。
お年寄りにとって終の棲家となる老人ホームですが、こうした難しい一面もあり、施設選びに悩む利用者も少なくありません。今は、初期償却という制度をなくして欲しいという声も挙がっており、老人ホームの費用に関する難しい一面が浮き彫りとなっています。